アヴリル・ラヴィーンと私①【出会い編】

私の中学時代は、アヴリル・ラヴィーンだった。

 

洋楽を好きになったのは、アヴリルがいたからに他ならない。当時中学生だった私は、毎日アヴリルを聴いていたし、歌っていたし、考えていたし、憧れていた。三年間の中学校生活、彼女を欠かした日は一日もない。

だから当然と言えば当然の感情でありましょう、自分が一番アヴリル・ラヴィーンを好きだと思って生きていた。

 

まずは、私とアヴリルとの出会いについてお話しいたします。

 

 

初めて買ったCDは

自分のお金で初めてCDを買ったのは、小学校3年生の時。

当時の資金源は、年に一度のお年玉と、家の手伝いをしたら貰えるお小遣い(例:玄関掃除10円、皿洗い20円、風呂掃除20円、一番高額のお仕事が洗濯物たたみで50円)だった。

当時の私は、とにかく「CD」というものを買ってみたかった。ただ、それだけ。

「CDを買う」という夢を抱いた私は、毎日働いた。早くお金を貯めたかったからもちろん洗濯物たたみをやるべきだが、さすがは高額バイト、あまりのきつさに一日ぽっきりで見切りをつけ、玄関掃除に勤しむ所存であった。

そして初CD(購入)デビュー資金が貯まり、いよいよ実行日を翌日に迎えた。

初めてのCDであるから、しっかりリサーチせねばならないので、テレビを観た。オリコンランキングだったかなんだったか、とにかく何かしらの音楽ランキングを観た。

このランキングで1位のCDを買うことにしよう。そうすればお金が無駄になることはない。絶対に失敗しない。ミスは許されない。

 

 

 

そうして私は、ストロベリー・フラワー の「愛のうた」を購入した。

出典:Youtube

 

 

「ピクミン」っていうゲームを御存じ?私は一応存じていたが、「ピクミンというキャラクターがいるんだろうね」程度の認識だった。ピクミンがどういうゲームなのか、戦闘系なのか、育成系なのか、ゲーム機の種類もまるでご存じなかった。

この「愛のうた」は、そんなピクミンのCMソングである。

初めて自分の意志で、選択で、「CD」をレジに持っていくのはとても緊張したわけだけど、それをも乗り越えてしまう優越感のようなものも感じていた。「自分が選んだのはピクミンのCDで、今一番人気のあるCDなんだぞ」というような。

 

早速家に帰ってCDを再生する。あの時の幸福感といったら…!そして、それ以外の名前の分からない感情も確かに感じていた。あれを後悔と言うのでしょうか。

幸福感だけに意識を集中させて、何度も何度も何度も聴いた。そして、歌詞を覚えた。そして、誇らしげに、みんなに聴かせるように歌い続けた。

引っこ抜かれて、あなただけについて行く

今日も運ぶ、戦う、増える、そして食べられる

ほったかされて、また会って、投げられて

でも私たちあなたに従い尽くします

引っこ抜かれて、集まって、飛ばされて

でも私たち愛してくれとは言わないよ

引用:うたまっぷ.com

 

もちろんカップリング曲「涙があふれた」も覚えて歌った。

そして、どっちの曲も大好きになった。

 

でも、なぜかそれ以降CDを買うことはなかった。それは、曲のせいでも、歌っていたら家族に笑われたせいでもきっとない。「CDを買う」という目標を果たしたからだった。

これで察するに、この頃の自分は、音楽が好きというわけではなかった。ステータスとしての音楽。その程度の興味関心しか抱いていなかったのである。

 

 

外国のかっこいい人がいる

ピクミンからは音楽の世界が広がらなかった私は、その後3年ほど空白の時間を過ごした。別に普通に、過ごした。

そんななんとも普通な毎日のとある朝、テレビの中に海外からのお客様が。アコースティックギターを持った、ボサボサな髪の、パーカーを着た、とっても可愛い外国の方が映っていた。そして歌を披露してくれた。

なんだこの、かっこいいものは。今までこんなの聴いたことないぞ。この気怠そうな歌い方、なにこれ、かっこいい。ねえ、かっこいい!ねえ!!

激しすぎる衝撃だった。小学6年生だった。

でも、その日は平日で、学校に行かなくちゃいけない。余計な行動は許されない。集団登校の班のみんなに迷惑はかけられない。だから、急いで学校に向かった。誰にもこの胸騒ぎを伝えずに。この異常な気持ちを教えずに。そんな時間は確保されていなかったから。そして、「遅刻=死」という認識の小学6年生集団登校副班長の私は、登校途中に、あのかっこいい外国の女の人のことは、すっかり忘れてしまった。

 

 

ハッピーエンドじゃなかった、あの人

そして、小学校を卒業し、中学校に進学。本格的な思春期の幕開けである。いよいよ自分の推しのアーティストを明確にする必要があった。クラスの友達は、もうそれぞれ推しのアーティストが決まっているようで、それはもう楽しそうだった。

私はふと思い出した。あの日の朝、テレビで観た外国のアーティストは一体誰だったっけ?名前は?曲名は?

嘆かわしいことにほとんど何も覚えていなくて、でも、ぼんやりと手掛かりになりそうな記憶があった。「ハッピーエンドって歌ってたよな?」「雰囲気的にハッピーエンドじゃなくてがっかりしているような歌だったんじゃなかったっけ?」「こんなはずじゃなかった、みたいな歌詞だった」と。

で、調べたらすぐに見つかった。

あの日のあの人は、Avril Lavigne。曲名は「My Happy Ending」。

ミュージックビデオを観て確認した。この胸の高鳴り、あの人だ!あの日観た、可愛くてかっこよかったあの人!!!

 

そして私はアヴリルに一生ついて行こうと決めたのでありました。

つづく。

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